卒論の書き方、わかりやすく解説します。

卒論を書かなければいけないけれど書き方がよくわからないと感じる人もいるのではないでしょうか。卒論は、読書感想文とは異なります。自分自身でテーマを見つけ、そのテーマを明らかにすることが卒論の目的になりますので、何冊かの学術論文などを読んでその感想を書けば良いわけではありません。ここでは、そんな卒論の書き方を紹介していきます。

1.自分でテーマを見つける

卒論を書くときには、自分で見つけなければいけません。今まで勉強してきたことも踏まえ、「それならここはどうなっているんだろう」と疑問に感じた事はないですか?ゼミで勉強したことや授業を受けて学んだことを踏まえ、「もしもこれが事実なら、この後はどうなっているんだろう」と興味がわきますよね。これこそが卒論のテーマになります。
ただし、卒論のテーマは今既に明らかにされているものではいけません。例えば、自分が思った疑問について書籍で調べられるのであれば、それは卒論のテーマにならないのです。自分が疑問に思ったことを調べてもどこにも書かれていない、誰も明らかにしていない、実際にどうなのか誰もわかっていない、という内容が卒論のテーマになります。だからこそ、卒論のテーマを決めるときにはその分野についてある程度の基礎知識がなければ決められないのです。
もしも疑問に思った内容があるなら、それに関してインターネットや図書館で調べてみましょう。既に答えが出されているのであれば、それは卒論のテーマになりません。逆に、どう調べても答えが出てこない、自分の疑問が明らかにされない、などということであれば、それは卒論のテーマになります。

2.調べられるテーマにする

その一方で、調べられるテーマにすることも大切です。いざ卒論のテーマを考え、「これに関しては誰も明らかにしていないからこれについて調べよう」と考えたとしても、実際にそれが明らかにできるテーマなのかどうか考えなければいけません。卒論は書籍や論文などをもとに自分で明らかにしなければいけませんので、どう頑張っても証明できないようなものでは意味がないのです。
いざ卒論を書き始めても文献がない、資料が足りない、証明できない、などと悩む人は珍しくありません。そうなれば「このままでは卒論が書けないから、テーマを変えなければいけないかもしれない」などとなってしまい、最終的にテーマを変えざるを得ない人もいます。そうなれば時間がもったいないですので、資料が手元にあるかどうか、そのテーマを証明するだけの資料が揃っているかどうか、そして何よりもそのテーマが証明できるものなのかどうか、きちんと確認しておく必要があります。あまりにも無謀なテーマを掲げてしまうと、途中でテーマを変更せざるをえなくなってしまう可能性もありますので、気をつけましょう。

3.資料はどのように探したら良いのか

それなら、卒論の資料はどのように探したら良いのでしょうか。実際に大学の図書館に行き、自分のテーマに関する資料が揃っているかどうかチェックします。文献があるかどうか、そして論文があるかどうか確認しましょう。大学の図書館のホームページでは今までの論文をチェックできますし、大学にはそれまでの新聞や雑誌も保管されていますので、そのようなところから資料になるものがあるかどうか探すことも大切です。海外の新聞や雑誌をチェックしても良いでしょう。新しいものだけではなく、古いものまで確認することで、お宝の資料が出てくることもあります。
もしも自分の大学に資料がないのであれば、他の大学や図書館に資料がないかどうか確認してみましょう。近場であれば大学同士が提携を結び、他の大学の図書館も利用できることがあります。場合によっては紹介状が必要なこともありますので、これは自分の大学図書館のカウンターでチェックしてみてください。近場であれば自分で言ってみても良いですし、遠い図書館ならば大学を通じて取り寄せてもらうことも可能です。そのページだけコピーしてもらうこともできますので、他の大学に新聞や雑誌がある場合も自分の大学図書館で聞いてみて下さい。
また、意外に都道府県や市町村の図書館が文献を置いていることもあります。これがであれば誰でも利用できますし、もしも自分が住んでいる場所と大学の所在地が別ならば、その大学が所属する市町村や都道府県の図書館も利用できますので、可能ならば貸し出しカードを作ってみても良いかもしれません。

4.資料館や博物館を訪れる

もしも自分の調べたいテーマに関して調べている資料館や博物館があるならば、それらを訪れてみても良いでしょう。学芸員の人に話を聞いたり、そこにしか存在しない資料を見たりすることができるかもしれません。もしも誰かのインタビューができるのであれば、それも卒論では重要な資料になります。
直接会って話をさせてもらう方法もありますが、それ以外にもメールで質問に答えてもらうことも可能です。今の時代はインターネットで簡単に連絡が取れますので、もしも「卒論でこのテーマを明らかにするにあたってこの人の話を聞いてみたい」というものがあれば、その人と連絡が取れるかどうか調べてみても良いでしょう。もしかしたらゼミの先生が人脈を持っているかもしれませんので、積極的に先生に質問してみることも大切です。